ヨークベニマルの店舗展開

ヨークベニマルはスーパーマーケットチェーンを展開する企業で、2006年にセブン&アイ・ホールディングスグループの傘下に入りました。現在、福島県を中心に涌谷店、足利大月店、山形嶋店、相馬黒木店、那須塩原店、小山ゆうえんち店、南中山店など150店舗近くを抱えており、東北屈指の企業となっています。ヨークベニマルの特徴は、地域の食材に根ざした小売販売にあります。ヨークベニマルの創業は昭和22年で、戦後まもなくの創業です。昭和48年にはイトーヨーカ堂と業務提携を行っており、その頃から関係が深かったことが分かります。郊外立地店のノウハウは、イトーヨーカ堂との業務提携から学んだようで、それ以降郊外立地店の出店を続けます。昭和55年に東証2部に上場を果たし、昭和59年には東証一部に昇格しました。この頃にディニーズとフランチャイズ契約を結び、飲食事業にも進出を果たしました。

ヨークベニマルの環境対策

昭和60年以降は着実に発展をしていきました。一方で、歴史文献の復刻・発刊事業などの文化事業にも積極的に取り組むようになり、ヨークベニマル文化教育事業財団にも寄付をするなど、社会的な貢献を果たしています。環境事業においてもセブン&アイ・ホールディングスグループの取り組みに呼応する形で、廃棄物削減に積極的に取り組んでいます。ヨークベニマルの連結子会社に株式会社ライフフーズがりますが、ヨークベニマルの店内で行なうデリカッテッセンは、ヨークベニマルの呼び物となっています。惣菜・すし・おこわ・弁当・パンやファーストフードを店内で調理して、あったかい食品を提供することで、家庭の食生活を応援する他のスーパーマーケットにはないサービスとして好評を博しています。

ヨークベニマルの独自戦略

ヨークベニマルは東北地区におけるセブン&アイ・ホールディングスグループの拠点企業に成長しましたが、その運用形態は、イトーヨーカー堂との長期間の業務提携から同質のサービスを提供するだけでなく、地域に密着した郊外型出店を得意とした業態で、地域密着型を志向している企業と言えます。従来の大型スーパーマーケットとは異なり、地域の社会貢献を含めた、地域住民との密着な信頼関係は、ヨークベニマルの最大の武器といえるでしょう。もちろん、その裏にはセブン&アイ・ホールディングスグループの緻密なマーケティングに基づいた戦略があるわけですが、それをプラス志向で取り込みながら、独自路線を展開しようとするヨークベニマルの戦略は、小売店の真っ当な姿と言えるでしょう。ヨークベニマルは、今後独自の存在感を示しながらセブン&アイ・ホールディングスグループの中で、異彩を放つ事でしょう。

Copyright © 2007 ヨークベニマルの成長のヒミツ